建築作品

岩倉歯科医院

岩倉歯科医院

これからの病院、医院が目指すものは、一言で言うと、如何に住まいに近づけるかという、つまり「住宅化」ではないだろうか。

以前からのあの寒々しい機能優先の空間の有り様は患者の立場よりも、管理者側の立場に重きをおいた造り方ではなかったのか。人に優しい、ホッとする空間が欲しい。用事が無くても、ちょっと立ち寄れる温もりが感じられる住まいのような歯科医院でありたい、

そんな思いを施主である院長ご夫妻と共有できたところから、この歯科医院併用住宅の設計は始まった。

待合室、診察室は木の肌合いと珪藻土の色合いで落ち着けるインテリアに配慮した。特に診察台正面の窓には障子をセットして、南面からの外光を優しく採り入れている。

将来、前面道路の拡幅予定があるため、建物は予めセットバックして配置された。建築面積及び容積率共に法定ぎりぎりである。そのため1階は、歯科医院に必要な床面積を確保し、残りを住宅部分の玄関に充てた。

従って、ご家族(院長夫妻、中学生のお嬢さん)の住まいの殆どは2,3階である。2階がパブリックなファミリーゾーン、3階はプライヴァシー重視の個室ゾーン、そして、丹沢の山々を眺めることができるウッドデッキの屋上がある。

住宅の玄関ホールから直接歯科医院の受付を経由して診察室に行くことができるが、この職住を結ぶ動線は、緩衝空間としての階段を挟み、かつ住まいのゾーンと階を異にすることで、心理的距離を取ることができた。

住宅玄関

ゆったり感を出すため階段裏を相模川の凧を連想するデザイン。

岩倉歯科医院_住宅玄関

診察室

木と障子でぬくもりのある雰囲気を作る。

岩倉歯科医院_診察室

和室

珪藻土の壁とシンプルな収納扉で構成。

岩倉歯科医院_和室

LD室

一続きの大空間のなかに家具で領域を分ける。

岩倉歯科医院_LD室

ウッドデッキのある屋上

遠く丹沢を望み、夏には相模川の花火を楽しむ。

岩倉歯科医院_屋上

3Fホール

家相を考慮し、中央に大黒柱を配置、上部にトップライトを設けて視覚化。

岩倉歯科医院3F